リサーチ会社Kantarグループの金融業界向け部門のKantar Financial Servicesが2729人のアメリカ人を対象に2019年に行なった調査を紹介します。

前回、経済的ストレスを抱える人が、不眠な夜を過ごす可能性が11倍高く、その結果、1週間で3時間をお金の心配で奪われて、1年で1.6日分の病気休暇が増え、日常業務を終えられない可能性が10倍も上がり、その結果、昇進や収入の機会を逃し、さらに経済的ストレスが増すという悪循環に陥る様子を紹介しました。
この問題はそこで終わりません。

経済的ストレスを抱える人材は、同僚とのトラブルを引き起こす可能性が9倍も高くなります。
心にゆとりがない状況は、些細なことでトラブルに発展し、職場の心理的安全性を壊してしまうことにつながります。
その結果、仕事が続けづらくなり、転職先を探す可能性が2倍も高くなるのです。
そうなると、会社としてはどうなるでしょうか?
せっかく採用した人材が離職してしまっては、さらなる採用コストがかかります。
そして、追加の人材育成コストもかかります。

そのインパクトは、ハーバードケネディースクールの試算に基づくと、給与の13-18%に達すると試算されます。

これは企業にとって非常に大きな損失です。
職場における従業員の経済的ストレスや経済的な悩みの解消は、企業にとっても非常に重要な経営課題です。
金融教育経営の価値や重要性を伝えて、働く世代のお金の悩みを解消し、生産性を高めて日本の企業の成長に貢献しましょう!

