キーワード①経済的安心感とは

キーワード①「経済的安心感」

精力的に働くためには、3つの土台が必要です。

1つ目は心身の健康です。

心身が健全でなければ、業務に集中することはできず、判断力や創造性も低下してしまいます。

身体的な不調は欠勤や生産性の低下を招き、精神的な不調はモチベーションの低下やバーンアウトにつながります。

そのため、従業員が安心して働き続けられるよう、運動習慣の促進、十分な休養の確保、ストレスマネジメント、メンタルヘルス支援など、心と体の両面から健康を支える取り組みが重要です。心身の健康に組織として体系的にアプローチする考え方が健康経営です。

2つ目が良好な人間関係です。

専門用語では心理的安全性(Psychological Safety)と呼ばれ、人的資本経営の基本となる考え方です。

Googleが実施した「プロジェクト・アリストテレス」においても、生産性の高いチームは良好な人間関係を基盤としていることが示されています。ただし、ここでいう良好な人間関係とは、単に仲が良い状態を指すものではありません。異なる意見や考え、疑問を発言しても否定されないという安心感が共有されている組織を意味します。このような環境が、挑戦と成長を促し、組織全体の成果を高める基盤となります。

そして、3つ目が経済的安心感です。

経済的なストレスや不安を抱えている状態では、業務に集中できません。将来の生活への不安や日々の支出への心配は、判断力や生産性を低下させ、仕事のパフォーマンスにも大きな影響を与えます。こうした経済的ストレスや不安を軽減し、従業員の安心感を高めるためのアプローチが金融教育経営です。

近年、急速な物価高により、経済的な安心感は大きく揺らいでいます。国民が求める政策の第1位が物価高対策であることや、約9割の人が経済的ストレスを感じているというデータからも、その深刻さは明らかです。食料品、水道光熱費、教育費、衣類、ガソリンなど、生活に密接に関わる項目の値上げが続き、日常的なフラストレーションや将来への不安を増大させています。

そのような状況だからこそ、物価高時代に高まる経済的ストレスを緩和し、経済的安心感を高める経営方針が金融教育経営が従業員から支持されるようになっています。

物価高が先行するアメリカでは、従業員のファイナンシャル・ケアが当たり前となっており、98%の雇用主・人事リーダーがファイナンシャル・ウェルネスに対する企業責任を感じています。

日本も今、従業員のファイナンシャル・ケアの必要性が急速に高まる転換点にあります。経済的安心感を高める経営こそが、安心して長く働ける会社を実現する鍵です。